校長ブログ

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対面式 校長挨拶

 皆さん、こんにちは。

 今日は昨日の始業式・入学式に続いて新学期2日目。これから行う対面式は、新入生と上級生との初めての顔合わせ、出会いの場です。

 新入生の皆さん、高校生活は一度限りです。入学式の式辞でもお話ししましたが、先輩方とともに、これから3年間、この川越初雁高校で有意義な時間を過ごし、3年後に自分が思い描いく未来への一歩が踏み出せるよう、しっかり力を付けてください。

 また、在校生の皆さんには始業式でもお話ししましたが、どうか良い先輩、良い指導者として新入生一人ひとりに温 かく接してあげてください。新入生の皆さんが新しい環境に少しでも早く慣れ、意義のある高校生活が送れるよう先輩としての心配りをお願いします。

 昨年もこの場でお話ししたのですが、「一期一会(いちごいちえ)」という言葉、新入生はご存じですか? 聞いたことぐらいはありますよね? 「茶道」のもてなしの精神を表す言葉です。

 「一期」という字は、漢字の「一」に1学期の「期」という字を書きます。これは、仏教用語で「人が生まれてから死ぬまでの間」という意味だそうです。

 「一会」という字は漢字の「一」に、「会う」という字を書きます。これは、人の集まりや会合のこと。このことばを合わせた「一期一会」とは、茶の湯で有名な千利休(せんのりきゅう)の弟子の山上宗二(やまのうえそうじ)という人が、「『あなたとこうして会っている時間は二度と来ない。だから、この一瞬を大切にしよう』という思いを込めて、誠心誠意、今できる最高のおもてなしをしましょう!!」というように説いた言葉です。今では、「一期一会」ということばは、「一生に一度しかない大切な出会い」という意味で使われています。

 今日こうして上級生と新入生が出会ったのも「一期一会」です。もしかしたら、今日出会った先輩と後輩が、一生続く関係になっていくかもしれませんね!?私にはそういう人たちが幾人もいます。そう思えば、人の出会いも一つ一つ大切にしたいものです。

 新入生170名を迎えて、本校の生徒496名がこうして揃いました。これから、高校生活を送って行く上で、良き上級生、良き下級生として、お互いに切磋琢磨する関係を築いていきましょう。

 この後、川越特別支援学校たかしな分校の生徒さんとの顔合わせもあります。同じ学び舎で、一日の大半を過ごす仲間との親交を大事にして、絆を深めてください。

 素晴らしい出会いの場となることを期待します。

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第44回入学式 式辞

 うららかな春の光が降り注ぎ、校庭の木々が瑞々しい若葉を蓄え始めた今日この頃。本日ここに、保護者の皆様、ご来賓の皆様のご列席を賜り、第44回入学式を挙行できますことは、本校教職員一同、大きな喜びであります。 

 ただいま入学を許可いたしました 170名 の新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。皆さんの入学を心から歓迎します。また、今日まで温かく見守り、支えてこられた保護者の皆様にも、心よりお祝いを申し上げます。 

 本校には、皆さんに高校生活を通じて大事にして欲しい校訓が三つあります。その一つが「自律(じりつ)」です。「自律」とは、単に規則を守ることだけを意味するものではありません。自分自身の意志で目標を立て、誘惑や困難に負けず、自らの行動を自身でコントロールすること、つまり「自分の人生の主役として生きる」ことを意味します。しかし、最初から完璧に自分を律することができる人などはいません。皆さんが「自律」した一人の大人として社会へ羽ばた いていくその日まで、私たち教職員は、すぐ隣を並走し、支え続ける「伴走者」でありたいと考えています。本校が大切にしている「一人ひとりに寄り添った伴走型の支援」について、これからの学校行事を通じた 学び と共にお話しします。 

 第一に、皆さんのペースを維持しながら、「自律」のための土台づくりを行うこと。高校生活では、中学までとは異なる高いレベルの学びが待っています。本校が力を入れている「学び直し」は、過去を振り返るのではなく、皆さんが「自分の頭で考え、判断する」ための土台をしっかりしたものにします。秋に行われる本校伝統のマラソン大会、「初雁トライアル」を想像してください。長い距離を走る際、最も大切なのは、周りに惑わされず「自分の今の力」を信じ、ゴールを見据えて一歩ずつ足を目に進め続けることです。勉強も同じです。焦る必要はありません。私たちは皆さんの歩幅に併せ「わかる」「できる」という実感を自信に変え、自ら学ぼうとする「自律心」を育むお手伝いをします。

 第二に、真の意味での「自律」とは、「頼る力」を持つことだということを知ってください。「自律」と聞くと、何でも一人で抱え込み、解決しなければならないと思いがちですが、それは違います。本当の強さとは、自分の限界を知り、困難に直面したときに、信頼できる相手に「助けてください」と正しく手を伸ばせる力、いわゆる「受援力(じゅえんりょく)」を備えていることです。例えば、クラスで協力して作り上げる「初雁祭(文化祭)」や、仲間と共に未知の土地を巡る「修学旅行」。これらの行事では、一人では成し得ない壁に必ずぶつかります。その時、仲間に相談し、先生のアドバイスを仰ぎ、最適解を見つけ出していく。本校が長年、高い進路決定率を維持している理由は、生徒の皆さんが先生という伴走者を大いに頼り、納得いくまで対話して「相談する力」を磨いてきたからです。困ったときは、いつでも隣にいる先生たちを頼ってください。人を頼ることは、「自律」への近道なのです。 

 第三に、皆さんが「自分の未来を自分で拓く」という、キャリア形成を行う上での自律を支援します。高校の3年間は、自分がどのような道に進み、社会でどう生きていきたいかを見つける大切な期間です。本校では、最新の求人検索システムの導入や、一人ひとりの特性に応じた丁寧な面談を繰り返すことで、皆さんが「この道で行くんだ」と、自分の意志でハンドルを握れるよう全力でサポートします。誰かに決められた道ではなく、自分で選んだ道だからこそ、社会に出た後の困難も乗り越えていけるのです。

 新入生の皆さん。本校の名の由来である「初雁」は、仲間と声を掛け合い、助け合いながら、はるか先の目的地へと渡っていきます。皆さんの前には、無限の可能性が広がっています。時には強い風に吹かれることもあるかもしれません。しかし、隣には共に励まし合う友人がおり、後ろには皆さんを支えるご家族、そしてすぐ隣には、皆さんと共に走る私たち教職員がいます。

 保護者の皆様、今日から大切なお子様をお預かりいたします。私たちは、お子様一人ひとりの可能性を信じ、その「自律」に向けて全力で伴走して参る所存です。

 新入生の皆さんが、この川越初雁高校で、一生の財産となる「自律の精神」を身につけ、3年後には、自信を持って大空へと羽ばたいていくことを心から願い、式辞とします。

 

  令和8年4月8日  校長 服部 修

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令和8年度 第1学期始業式 校長講話

 皆さん、おはようございます。

 新年度が始まり、2年生は学校の中核として、3年生はいよいよ自らの進路を決定し、社会への一歩を踏み出す勝負の時を迎えました。今日は皆さんに、これからの学校生活で大切にしてほしい「自立」という言葉と、私たち教職員の「決意」についてお話しします。 

 本校の校名にある「初雁(はつかり)」は、群れをなして遠くの空へと旅をする渡り鳥です。長い旅路の中では、強い風に煽られることも、羽を休めたくなることもあるでしょう。しかし、雁の群れは互いに声を掛け合い、V字の隊列を組んで空気の抵抗を減らしながら、目的地を目指します。

 私は本校の教育も、この「初雁」のようでありたいと考えています。皆さんが社会という広い大空へ飛び立つまで、私たち教職員は、皆さんのすぐ隣を並走し、支え続ける「伴走者」でありたい。それが、本校が掲げる「一人ひとりに寄り添う伴走型の支援」です。

 では、私たちの目指す「伴走」とは、具体的にどのようなことなのか?

 第一に、皆さんの「今」のペースを尊重し、学びの土台を固めることです。 本校が力を入れる「学び直し」は、単に過去を振り返るためのものではありません。基礎(土台)をしっかり固めることは、社会に出たときに「自分の頭で考え、正しく判断する力」の大元となります。2年生の皆さんは、自分の適性をじっくり見極める時期です。3年生の皆さんは、具体的な進路実現に向けてギアを上げる時期です。

 「自分には無理だ」と諦める必要はありません。少人数の授業やきめ細やかな指導を通じて、一歩ずつ「わかる」「できる」を積み重ねていってください。その小さな成功体験の積み重ねこそが、社会で自立して生きていくための「自信」という名の武器になります。

 第二に、社会的自立を見据えた「頼る力」を育むことです。

 皆さんは、「自立」とは何でも一人で完璧にこなせるようになることだと解釈していませんか? 実は、本当の「自立」とは、困ったときに適切な相手に「助けてください」「教えてください」と手を伸ばせる力、いわゆる「受援力(じゅえんりょく)」のことでもあります。

 本校が長年、高い就職内定率を維持できている一番の理由は、皆さんの先輩たちが、先生という伴走者を大いに頼り、納得いくまで対話を重ねてきたからです。求人票の選び方に迷ったとき、面接練習で言葉に詰まったとき、一人で抱え込まずに、隣にいる先生に声をかけてください。人を頼り、アドバイスを自分の力に変えていく経験こそが、複雑な現代社会を生き抜くための知恵となります。

 第三に、皆さんが「自分の人生の主役」として 針路 を選択できるよう支援することです。

 伴走者はランナーの代わりに走ることはできません。最後にゴールテープを切るのは、皆さん自身。しかし、皆さんが「どの道を走りたいか」迷っているとき、私たちは一緒に地図を広げ、視線の先にある未来を共有します。

 求人検索システムや、一人ひとりに応じた丁寧なコーチングを通して、皆さんが「この道に進むのだ」と納得してハンドルを握れるよう、私たちは全力でサポートします。今の学びが数年後の自分にどう役立つのか?それを常に意識して、自らのキャリアを主体的に描く姿勢を持ってください。

 本校には、伝統の「初雁トライアル」があります。苦しい時に足を止めず、一歩ずつ前に進む。その粘り強さは、これからの人生において何よりも尊い財産です。

 今日から上級生になる皆さん。川越初雁高校での日々は、「一生ものの自立」を手に入れるための大切な準備期間です。新入生のお手本となるよう隣にいる友人を大切に、そして隣を走る先生たちを大いに頼りながら、自分のための未来を切り拓いていきましょう。

 皆さんの挑戦を、教職員一同、最後まで全力で伴走し続けることをお約束し、年度初めの校長講話とします。

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令和7年度修了式 校長講話

 おはようございます。

 今日、こうして令和7年度の修了式を迎えて、皆さんの元気な姿を目の前にできることを、大変嬉しく思います。

 外に目を向ければ、春の気配が色濃くなり、校庭の木々も新芽を膨らませ桜も開花しています。季節が巡るように、皆さんもこの一年間で確実に、そして大きく成長しました。今日という日は単に「学期終わりの日」ではありません。一年間の歩みを振り返り、努力した自分を評価し、明日からの新しい自分へとタスキを繋ぐ、大切な節目です。

 まずは、一年間の皆さんの頑張りを、私は心から称えたいと思います。

 本校の校訓は「健康・勉学・自律」。皆さんは日々の生活の中で、この言葉を立派に体現してくれました。

 部活動においては、たくさん応援に行かせていただきましたが、「あきらめない」粘り強い試合運び、常に自己ベスト更新に意欲を燃やすアスリートたち、心に響く演奏や快活なアナウンス で地域を盛り上げるアーティストたちから、多くの感動をもらいました。優劣の結果以上に、仲間と声を掛け合い、苦しい練習を乗り越えてきたプロセスこそが、皆さんの「心の根っこ」を強くしているのだと思います。

 また、学校行事での皆さんの姿も忘れられません。初雁祭や体育祭で見せたクラスの団結力。一人ひとりが自分の役割を全うして、誰かのために動こうとする献身的な姿勢。さらに、初雁トライアルで皆さんが見せた最後までやり抜く心の強さ。それらは、学校という集団生活の中でしか得ることができない、かけがえのない財産です。

 さらに、人目につく活躍だけでなく、日々の授業に真剣に取り組む姿勢、毎朝の挨拶、清掃活動やボランティア活動で見せる丁寧な仕事ぶり。こうした「当たり前を積み重ねる力」こそが、川越初雁高校の誇りです。そんな皆さんの真摯な姿勢を校長として、そして一人の大人として、誇らしく思います。本当によく頑張りました。

 さて、皆さんがこれから進む未来は、予測困難で多様な価値観が交錯する社会です。その中で、私が皆さんに今お伝えしたい、これからの人生において「最も重要になる」と私が確信していることがあります。それは「人権感覚」を磨くことです。

 「人権」という言葉を聞くと、どこか難しく、自分とは遠い話のように感じるかもしれません。しかし、人権は決して特別なものではありません。それは、「自分を大切にするのと同じように、目の前にいる他者を一人の人間として大切にする」という、極めてシンプルで、かつ最も奥深い心の在り様です。

 これからの時代、AIが進化し、あらゆる情報が瞬時に世界中を駆け巡るようになります。しかし、技術がどれほど進歩しても、人の痛みを理解し、他者の尊厳を守れるのは人間だけです。

 今、私たちの周りには、この「人権感覚」が試される場面で溢れています。特にSNSの世界はどうでしょうか?

 顔が見えないことを盾にして誰かを攻撃したり、無責任な噂を流したり、属性(性別、国籍、障がいの有無、容姿など)で人を決めつけたりする行為が、後を絶ちません。これらはすべて、人権への無理解から生じていることです。

 皆さんに問いかけます。「画面の向こうにいるのは、感情を持った一人の人間であることを忘れてませんか?」

 「これを言ったら相手はどう感じるか」「この行動が誰かの心を傷つけていないか」。こうした「想像力」を働かせることが、人権感覚を磨く第一歩です。

 自分の思う正義を振りかざして誰かを排除するのではなく、自分とは異なる考えや背景を持つ人に対しても、「なぜそう思うのだろう」と耳を傾ける寛容さを持ってください。多様性を認めるということは、単に「違いを放置すること」ではなく、「違いを尊重し、共に生きる知恵を出し合うこと」なのです。

 自分に対して 誠実 である人は、自分の弱さを知っています。自分の弱さを知る人は、他者の弱さにも優しくなれるはずです。

 皆さんがこの川越初雁高校で過ごす時間は、単に知識を得るためだけのものではありません。多様な仲間と触れ合う中で、ぶつかり合い、語り合い、互いの違いを認め合う「心の訓練」の場でもあります。

 誰かが困っていたら手を差し伸べる。理不尽な差別に直面したら「それはおかしい」と言える勇気を持つ。そうした小さな勇気の積み重ねが、差別のない、誰もが自分らしく生きられる社会を作っていくのです。

 明日から春休みが始まります。

 この期間に、ぜひ自分自身の「心のメガネ」を点検してみてください。自分の偏見や思い込みで、誰かを色眼鏡で見てはいなかったか。自分を卑下して、自分の可能性を閉じ込めてはいなかったか。

 新学期になれば、2年生は3年生に、1年生は2年生に進級します。

 皆さんが、後輩たちから見て「あの先輩は、いつも誰に対しても公平で、優しい眼差しを持っている」と思われるような、温かな人間性を持ったリーダーへと成長してくれることを期待しています。

 最後になりますが、皆さんの命は、皆さんだけのものではありません。家族や友人、先生方、多くの人が皆さんの健やかな成長を願い、大切に思っています。春休み中も、事故や健康に十分留意し、自分自身を慈しむ時間を過ごしてください。

 4月の始業式、一回り大きく、そして優しくなった皆さんと、再びこの場所で会えることを楽しみにしています。

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第41回卒業証書授与式 校長式辞

 早春の柔らかな光が降り注ぎ、校庭の木々が確かな生命の息吹を感じさせる今日の佳き日。多くのご来賓、そして保護者の皆様のご臨席を仰ぎ、ここに埼玉県立川越初雁高等学校第41回卒業証書授与式を挙行できますことは、本校にとりましてこの上ない喜びであります。

 ただいま卒業証書を授与した164名の卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。

 3年前、期待と不安を胸にこの初雁の門をくぐった皆さんが、今、凛とした表情でここに立っている姿を見て、胸が熱くなる思いでいる方たちも多いと思います。皆さんが本校で積み重ねた努力の証であるその証書は、単なる紙片ではありません。それは、皆さんが今日まで歩んできた時間の重みであり、これからの人生を支える揺るぎない自信の源泉となるものです。

 振り返れば、皆さんの12年間に及ぶ学校生活は、変化の激しい社会情勢の中で常に新しい適応を求められる日々でした。行事の制限や日常の制約を余儀なくされた時期もありましたが、皆さんはそれを嘆くのではなく、その時々にできる最善を尽くしてきました。

 初雁祭で見せた創意工夫、体育祭での泥臭くも清々しい団結、そして日々の部活動で流した汗。特に、この一年間の皆さんの進路活動における奮闘ぶりには、目を見張るものがありました。

 夏休み返上で進路指導室に通い詰め、真っ黒になるまで書き直した履歴書や志願理由書。面接指導で何度も先生方から厳しい指摘を受けながらも、決して目を逸らさず、自分の言葉で未来を語ろうと格闘する姿を、私たちは間近で見てきました。

 なかなか結果が出ず、焦りや不安に押しつぶされそうになった夜もあったでしょう。進路が早く決まった仲間に拍手を送りながら、内心では取り残されるような孤独を感じた瞬間もあったかもしれません。しかし、皆さんは逃げなかった。最後まで諦めず、自分と向き合い、自らの手で道を切り拓き、今日この日を迎えました。その「最後まで頑張り抜いた」という事実は、結果以上に、これからの皆さんの人生において大きな糧となります。困難を乗り越え、自分の足で一歩を踏み出した皆さんの勇気を、私は校長として心から誇りに思います。 

 さて、いよいよ皆さんはこの学び舎を離れ、それぞれの未来へと歩み出します。

 これから皆さんが生きていくのは、正解のない問いが次々と現れる「予測困難な時代」です。デジタル化が加速し、多様な価値観が交差する中で、迷い立ち止まることもあるでしょう。そんな皆さんに、私が思う大切な心構えを二つ贈ります。 

 一つ目は、「自らの可能性を信じ、何事にも関心を持ち続ける姿勢」です。

 皆さんの前には、多様な道が拡がっています。時には「自分には向いていないのではないか」「自分には才能がない」と壁を感じることもあるかもしれません。しかし、そこで歩みを止めないでください。諦めてしまったらそこで終わり。多くのことに関心を寄せ、学び続けることで、自らの可能性は後からいくらでも拡がっていきます。本校の校訓である「健康・勉学・自律」の精神を胸に、自分の手で未来を塗り替えていく強さを持ってください。 

 二つ目は、「周囲に助けを求めるという強さ」です。

 「自律」とは、決して一人で何でも抱え込むことではありません。本当に困難な状況に直面したとき、信頼できる上司や先輩、友人、あるいは家族に「助けて!」と声を上げられること、これは「受援力」という、生きていく上で極めて重要な能力です。

 誰かを頼ることは、恥ずかしいことではありません。人を頼ることができる人は、巡り巡って、誰かの痛みがわかる「頼りにされる存在」へと成長します。進路活動でも、先生方や保護者の皆さんに背中を押され、助けられた経験が皆あるはずです。社会に出ても一人で悩まず、周囲の言葉に耳を傾け、他者の力を借りながら、自分を客観的に見つめる余裕を持ってください。特にこの学校で得た友人は、時に厳しく、時に優しく、皆さんに寄り添ってくれる一生の宝となるはずです。

 皆さんの背中には、いつも温かく見守ってくださったご家族、切磋琢磨した友人、そして時には厳しく、時には親身になって指導にあたった先生方の思いが寄り添っています。 

 保護者の皆様、本日までお子様を慈しみ、本校の教育活動に多大なるご理解とご支援を賜りましたことに、心より感謝申し上げます。立派に成長されたお子様の門出を、共にお祝いできることを光栄に存じます。

 結びに、皆さんの前途に輝かしい未来が待ち受けていることを確信しています。

 もし、人生の荒波に揉まれ、自信を失いそうになった時は、いつでもこの初雁の地を思い出してください。川越初雁高校は、これからも皆さんを応援し続け、帰る場所であり続けます。

 皆さんが、自分らしく、堂々とその翼を広げ、大空へ羽ばたいていくことを心より祈念し、式辞といたします。

 

令和8年3月10日

  埼玉県立川越初雁高等学校

       校長 服部 修

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第3学期始業式 校長講話

 皆さん、新年あけましておめでとうございます。

 冬休みを終え、こうして皆さんの元気な姿を再びこの場で見ることができて嬉しく思います。

 いよいよ2026年、令和8年が始まりました。今年の干支は「午(うま)」です。

 早見 和真(はやみ かずまさ)さん の小説をドラマ化した ザ・ロイヤルファミリー(競馬界を舞台に親子二代の夢と競走馬との絆を描いた物語)が、ドラマ終了後もしばらくの間話題になっていましたね?

 古来より馬は、人間と共に歩んできた最も身近でかつ最も頼もしいパートナーでした。今日はこの「午」という干支にちなんで、これから始まる3学期、そして新しい一年をどう過ごすべきか、3つの視点でお話ししたいと思います。

 一つ目は、「広い視野で、本質を見抜く」ということです。

 馬という動物の最大の特徴は、その圧倒的な視野の広さにあります。馬の目は顔の両側に位置しており、その視界は約350度といわれています。ほぼ全方位を見渡すことができます。

 皆さんのこれからの生活に置き換えてみてください。私たちは何かに夢中になったり、逆に不安に苛まれたりすると、どうしても目の前のことだけにとらわれ、視野が狭くなりがちです。しかし、そんな時こそ一歩引いて、馬のように周囲を広く見渡してほしいのです。自分の置かれた状況を客観的に捉え、友人の小さな変化に気づき、社会で何が起きているのかに関心を持つ。広い視野を持つことは、正しい判断を下すための第一歩です。多角的な視点を持つことで、悩みや困難の解決策も必ず見えてくるはずです。

 二つ目は、「自分自身の『馬力』を信じ、一歩を踏み出す」ということです。

 「馬力」という言葉は、仕事の能率やエネルギーの大きさを表す際に使われます。物理学的な定義では「75kgの物体を1秒間で1メートル持ち上げる力」が1馬力です。成人男性を1人、ひょいっと1m上に持ち上げるパワーをイメージしてください。ここではこれを「自ら動く力」と捉えてください。

 3学期は、3年生は有終の美を飾るべくラストスパートが求められ、1・2年生にとっては次学年への準備期間にあたります。時に「自分には無理かもしれない」と、諦めそうになる瞬間があるかもしれません。しかし、馬がひとたび駆け出せば風を切って進むように、皆さんの中にもまだ使っていないエネルギーが眠っているはずです。自分の可能性に限界を設けているのは、他の誰でもない、自分自身ではないでしょうか? この3学期、自分の持てる「馬力」を信じて、失敗を恐れず力強く地面を蹴り出してください。その一歩が、新しい景色を見せてくれるはずです。

 三つ目は、「集団としての絆を深め、共に走る」ということです。

 馬は社会性が高く、仲間を信頼して群れで行動する動物です。一頭では到底たどり着けない長い距離も、仲間と共に走ることで走破することが可能となります。

 学校生活もこれと同じです。この3学期は、大半の人たちが今のクラス、今のメンバーで過ごす最後の時間になります。お互いに切磋琢磨し、時には手綱を引き合うように助け合い、高め合って欲しいのです。誰かが躓いたときには手を差し伸べ、誰かが躍進したときには心から拍手を贈る。そのような「共に走る喜び」を感じることができる集団になって欲しいです。

 最後になりましたが、中国の古い言葉に「一馬当先(いちばとうせん)」という言葉があります。「群を抜いて先頭に立つ」、「先駆者として活躍する」といった意味です。 皆さん一人ひとりが「人生という物語の主人公」であり、先導者です。2026年という広大な草原を、広い視野と力強い足取りで、颯爽と駆け抜けていくことを期待しています。

 これから新人戦の県大会に出場する男子バスケットボール部の皆さん。起立してください。明日は「一馬当先」をお願いしますね。激励の思いを込め皆で拍手!!

 この3学期が、皆さんにとって「飛躍」と「結実」の時間となることを願い、新年の挨拶とします。

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第2学期終業式 校長講話

 皆さん、おはようございます。

 1年の中で最も長く、多くの行事があった2学期の締めくくりを迎えます。明日からは冬休み、そして2025年を締めくくり、新しい年を迎える大切な節目となります。 

 さて、先日京都の清水寺で「今年の漢字」が発表されました。知っていますか?  

 私から皆さんに贈りたい今年の一文字は、「拓(ひらく)」という字です。

 「拓く」という字は、手へんに「石」と書きます。もともとは、手で石をどかして道を作る、つまり「開墾する」という意味を持っています。特に農業を学んでいる人たちにはなじみのある文字です。なぜ今、皆さんにこの字を贈りたいのか?それは、この2学期に皆さんが経験したこと、そしてこれから踏み出す一歩が、まさに自分の人生という大地を「拓く」作業そのものだからです。 

 特に2年生の皆さん、修学旅行で訪れた「2025年大阪・関西万博」での体験を思い出してください。閉幕直前に訪れた夢洲の会場には、世界中から集まった「未来を拓こうとする意志」が溢れていました。「いのち輝く未来社会のデザイン」というテーマのもと、空飛ぶクルマや最新の医療技術、環境問題を解決するための革新的なアイデアが数多く展示されていました。

 あの場所で、何に驚き、何にワクワクしたでしょうか?パビリオンで目にした光景、あるいは会場で出会った海外の人々との交流。それらはすべて、皆さんの知的好奇心を刺激し、世界への視野を「拓く」きっかけになったはずです。

2年生という時期は、いよいよ自分の進路を具体的に決めていく時期です。万博で感じた「未来の可能性」を、他人事として終わらせないでください。次は皆さんが、どの分野で、どのような道を拓いていくのか?あの熱狂を、自分自身の進路選択のエネルギーに変えてほしいと願っています。 

 そして3年生の皆さん。本校では現在約9割の人がすでに進路を決定しています。自らの努力で、卒業後の道を「拓き」終えた皆さん、本当におめでとう。しかし、ここで伝えておきたいのは、進路決定は「ゴール」ではなく、新しい大地に立つための「スタートライン」だということです。万博で示されたような輝かしい未来は、誰かが自動的に作ってくれるものではありません。これから社会へ出る皆さんが、一つひとつ困難という石をどかして、道を切り拓き続けていくことで初めて実現するのです。進路が決まった今だからこそ、残りの高校生活で「さらに自分を深める、あるいは高めるための準備」を始めてください。

 同時に、これから一般入試に挑んだり就活中の仲間たちの存在も忘れないでください。今、まさに目の前の大きな石をどかそうと、必死に戦っている仲間がいます。進路が決まった人こそ、その挑戦を尊重し、学校全体で最後まで高め合える雰囲気を作ってください。誰かの挑戦を応援できる心の広さもまた、皆さんの未来を拓く大切な力になります。 

 1年生の皆さんも、先輩たちの姿を見ながら、自分はどんな土地を耕し、どんな種をまきたいのかを考える冬休みにしてください。その結果を、お昼休みの面談で私にも教えてください。

  「拓く」という作業は、時に孤独で、困難を伴います。しかし、2年生が万博で目にした、来るべき「世界の縮図」や、3年生が合格を勝ち取るまでに積み重ねた努力は、必ず皆さんの背中を押してくれるはず。皆さんの前には、まだ誰も歩いていない真っ白な道が無限に広がっています。 

 明日からの冬休み、2025年を振り返り、2026年をどのような「開拓」の年にするか、じっくりと考えてみてください。年末年始は体調管理に十分留意し、1月の始業式にまた元気な姿で会えることを楽しみにしています。

 充実した休みをお過ごしください。終わります。

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芸術鑑賞会 校長あいさつ

12月22日(月)

今日は 冬至 で、北半球では夜が最も長く昼が最も短い日 です。

午後から ウエスタ川越 芸術鑑賞会 を実施しました。

開演に先立ち、こんな挨拶をしました。

 

 川越初雁高校、たかしな分校 の皆さん、こんにちは。

 今日はこの素晴らしいホールをお借りして、芸術鑑賞会が開催できます。

 コロナ禍の時のことを思うと大変ありがたいことです。

 先ほどの諸注意にもありましたが、観劇にあたってのマナーや注意をしっかり守った上で、手が痛くなるくらい思いっきり拍手をして、大いに楽しんでください。

 これから 笑いの世界無形文化遺産 狂言 を鑑賞します。

 狂言は650年近くの歴史を持つ、世界最古の喜劇 と言われています。

 皆さんは 無形文化遺産 と聞くと、「難しそうだなぁ」と身構えてしまうかもしれません。川越まつり(ユネスコ無形文化遺産) などもこれにあたります。

 狂言が描いているのは、いつの時代も変わらない 人間の滑稽さ 日常のちょっとした笑い です。

 狂言には、豪華なセットや照明はありません。演者の言葉遣いや、独特な「型」と呼ばれる動き、そして観客の想像力によって、舞台上に鮮やかな情景が描き出されます

 また、狂言の大きな特徴は、最後が「ハハハ」という笑いで終わる 作品が多い こと。失敗を厳しく責めるのではなく、笑い飛ばして許し合う。そんな日本古来の「おおらかな精神」を、ぜひ 感じ取って欲しい です。

 演目の一つである『梟山伏』は、狂言の中でも特に分かりやすく、笑いの絶えない人気作です。不思議な病にかかった弟を救おうとする兄、そして、祈祷で治そうとする山伏が登場しますが、事態は思わぬ方向へ進んでいきます。皆さんは、舞台上の演者がどのような「音」を出し、どのように「鳥」の姿 を表現するか注目してください

 狂言師さんたちが、皆さんのために素晴らしい舞台を届けてくださいます。

 解説の時間やワークショップのコーナーもあるので、気軽に参加してください。日常の喧騒を忘れ、何百年も前から受け継がれてきた「笑い」を、全身で楽しんでください。

 それでは、これから狂言の世界を存分に堪能しましょう!!

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ライフスキル講演会

12月18日(木)

期末考査が終わり今日は全校で 心理的安全性 について学びました。

講師に 原田 将嗣 様(株式会社ZENTech)をお招きして

『心理的安全性のつくりかた~関係性の質が高いチームへ、自身の行動から始めよう~』をテーマにご講演いただき

多様な社会を生き抜くためのコミュニケーションの在り方について皆で考えました。

深いコミュニケーションを実践する秘訣として

① 本音を話すこと

② 気持ちを丁寧に伝えること

③ 相手をよく知ること

④ 自分の考えをしっかり確認すること

⑤ 新しいアイデアを否定しないこと

⑥ 決心や決断をする場面もあること

の6つがポイントというお話が心に残りました。

2学期も残すところあと6日。

健康管理に留意して、1年の締めくくりをしっかり行ってください!! 

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私の本棚へようこそ

川越駅東口図書館(川越駅東口徒歩3分) の企画『私の本棚へようこそ』

本校 図書委員 がお勧めする 本とPOP12月25に(木)まで 展示されています。

今回は川越市内公立高校4校の合同展示です。

今日は期末考査最終日。

電車の遅延で試験開始が1時間遅れるアクシデントがありましたが

時間に余裕がある人は、是非見に行ってください!!

 

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